14人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
お姉ちゃんのその言葉に、慌てて扉の方を向く。
………会ったらわかるかも、という淡い期待もあったが。
全然わからない。
誰だろう、としか思えない。
彼が瞬くん、なんだろうけど…。
残念だ。
本当にあたしは、何も覚えていないんだ。
「じゃ、わたし、行くね」
お姉ちゃんは、瞬君に会釈をして病室を出ていく。
こんな状態の妹を任せるなんて、瞬くんは、よっぽど信用されているらしい。
最初のコメントを投稿しよう!