第1章

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 目が覚めると、真っ白な世界が飛び込んできた。  「薫っ!?」  そして、すぐに飛んでくる、心地よいアルトの声。  そちらに顔を向けると、30代くらいの女性がいた。  「薫っ」  その人が、あたしの手を握った。  涙ながらに、薫、薫、と、その人は何度も口にしていた。  なんだろう、と不思議に思いながら、その部屋を見渡した。  ………病室?  
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