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白い壁に囲まれたベッド。
自分がいるのは、シミ一つない白いシーツのベッド。
明らかに、病室だった。
「薫、どこか痛いところない?」
考えてみると、頭と、握られているのと反対側の手が痛かった。
けれど、今はそんなことよりも。
「………あなた、誰ですか?」
知らない人に手を握られているのが、不思議でたまらなかった。
「………え?」
小さな声を発したその人を見ると、茫然とした顔であたしを見ていた。
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