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「君なかなかやるね~」
フィオが楽しそうに言った。
「でもまぁ、所詮能力者、かな?」
そう言うとフィオは胸のところで剣を構えた。
「刺剣術 乱…っと!」
「ちっ…」
涼の炎を纏わせた短剣を紙一重で避けたフィオ。
しかし避けたフィオを花吹雪のように舞い散る斬撃が襲う。
「桜流 百花繚乱!」
フィオの体に無数の傷を作った。
やっぱり蓮と涼はコンビネーションがピッタリだな。
「んー面白いね君達♪」
フィオが楽しそうに言った。
蓮の攻撃が全く効かないのか…
「じゃ、そろそろ僕のターンかな?」
フィオが前に走り出す。
速いけどギリギリ目で追える!
『加速』
フィオの細剣を加速で避ける。
しかし避けた時、急にフィオが視界から消えた。
「うーん、遅いなぁ」
後ろからポン、と肩を叩かれる。
「まだまだ、だね。」
背中に強い衝撃、俺はそのまま廊下の壁に叩きつけられた。
「速水!」
蓮の声がした。でも立てない…
骨折れたかな…
「ひゃっ!」
蓮が突然目の前に現れたフィオに驚き声を上げる。
「可愛い子を攻撃するなんて趣味じゃないけど、ごめんね?」
フィオが言うと蓮の腹を鋭く殴る。
「か…は……」
腹を抑え、膝から崩れ落ちる蓮…
「さ、君で最後だよ。涼君。」
涼はだまってフィオを見つめている。そして体から炎を出し、それを纏う。
「往生際が悪いなぁ。君の能力は触れたものにしか着火出来ないんでしょ?僕には到底…」
フィオの姿がまた消える。
「勝てないよ♪」
フィオは真後ろから涼の身体を貫いた…
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