第1章

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一人なのが寂しくて、いつも誰かと一緒にいないと何も出来ない。 だから何も出来ない。と、言い訳する。してる。 ほんとは勇気を出せば普通は簡単なことなのに。ほんとへたれだな。 僕はこの前勇気を出して、高校の歓迎遠足に行った。 いや、行きたかったから行った。スペースワールドだったから。 でも、一人でうろうろしていると、ヤンキー達が誘ってくれた。 「ね、一人?一緒に行動しない?」と、言ってくれたのは嬉しかった。 でも嬉しさを顔には出せずしかも人見知りで黙り。 話題を振ってくれたからそれに一生懸命答えるだけだった。 でも一緒に行動をするうちに、ちゃんと自分からも質問とか出来た。 が、それでも、やはり昔の出来事が蘇ってきた。嫌な思い出。 僕は挙動不審で。しかも初めてその子達と喋ったし。 なかなか上手くいかなかった。笑われてしまった。それも、静かに。 話を反らされたりもした。僕が悪いのかなと自己嫌悪に陥った。 すごく気まずくて、早く帰りたかった。三人いたけど、その三人は 女子特有の仲良しグループ的なものだった。入りづらかった。 僕は人の気持ちが分からなくて、怖かった。また笑われたらとか。 気を使うことしか出来なかった。今思い返せばそれがいけなかったのかも知れない。 僕は上辺だけしか付き合えなかった。その子達と。 僕は言えば真面目な方で、勉強はやる気続かなくて苦手だけど、 ヤンキー達にはついて行けなかった。あのノリはきつかった。 馬鹿にされてるんだな、とは思っていたけど、馬鹿にしてなかったらあんなに喋りかけてこない。しかも馴れ馴れしく。 僕は中学二年の時からずっと休んでいた。少しは行ったりしたけど。 あまり馴染めず、勿論モテず。中学生活は儚いものだった。 楽しくなかった、と言ってしまえばその通りで。 とにかく人が怖くて、どうしようもない。会いたくない。人に。 それでも高校に最初の頃は行ってた。大丈夫と自分に言い聞かせ。 でも、この前の歓迎遠足の日の次の日から休んでいる。 その日はすごく疲れていたからというのもあり、中学校の時のくせで休んでしまったが、 今日で三日目だ。三日も休んでしまった。高校に行きたくない。 そう思ってしまうのは、やはり歓迎遠足のことでだろうか。
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