第1章

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頑張り出したものの、思い通りにはいかない。 それが普通と分かっているが、どうしても落ち込んでしまう。 昨日、あの後何も出来なかった。いや、しなかった。 何もやる気がおきなくて、もうこのままでいいやと投げ出した。 その後に積み重なった嫌なこと。それは、僕の心に突き刺さった。 このままずっと何もせずにいたい。餓死してもいいと思ったけど、 お腹が空いたらやはり二階にある自分の部屋から降りてしまった。 断食さえ出来ないなんて。自分の弱さにまた落ち込んだ。 でもこれでいいのかともう一度考えてみた。いや、駄目だ。 このままではいけないとまた思った。今度は思うだけじゃなく、 実行してみた。今日は、学校に行けた。それだけでも出来た。 高校に知り合いはいるが、小さい頃に一緒に遊んだだけのお兄さんだし、 あまり話しかけれずにいた。それにあっちからも話しかけてこない。 そりゃそうだろうけど。どうしたらいいんだろうか。 また悩んで、考えて。この時間が一番泣きそうになる。 嫌なことばかり思い出してしまって、それをなかなか治せずにいる。 アスペルガーは治せないが、改善は出来る。完璧に治らないだけだ。 でも僕は果たして進歩しているのだろうか?成長しているのか? してないと思う。しているのならこんなに辛くはないだろう。 そうやって勝手に決めつける。僕は思い込みをしやすいのだ。 アスペルガーの人は思い込みしやすいらしい。だが、僕はそのうえ 人見知り。もっと思いこんでしまう。良くない方向に。 要するにネガティブ思考なのだ。極度の。でも、鬱ではない。 人見知りを治そうと、努力はしている。だがそう簡単には治らない。 教室でも、いつも一番後ろの端っこの席に座っている。怖いのだ。 人の目が怖いから、どこに座っても自由だと言われたので、そこに。 後ろに人がいると、変な汗をかく。手に汗をかきやすいので、 大体手のひらは毎日びしょびしょだ。物を長い時間持ったりして、 びしょびしょならまだ分かる。だけど、僕は緊張するとびしょびしょだ。 すごく困る。これじゃ僕の物以外はあまり触れない。 話が少し反れたけど、後ろの席に人が座っていると駄目だ。 特に一番前とか死にたくなる。人の視線が嫌なのだ。
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