第4章 変わる関係

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「舞子ちゃん何したい?ゲームもあるし、DVDもあるし、漫画もあるよ!」 楽しそうに「これとかこれとか」と言いながら、私に色々と差し出してくる。 その中で見たいものがあって手に取った。 「俺らのライブDVD?」 「どんな感じなのか見てみたくて」 「なんか恥ずかしいけど…」 鼻の頭を人差し指でポリポリとかきながらもDVDをセットしてくれた。 大きなテレビ画面に映し出されるのをソファーに座って待っていると、DVDをセットし終えた橘修二が私の隣に腰掛けた。 げんこつ1つ分だけ空けて。 その近さに、私の右半分が緊張で固まる。 ………どうしよう。 DVDに集中できないかもしれない。 そう思ったけれど、ライブ映像が始まると引き込まれるように集中できた。 ダンスナンバーで迫力のあるステージだったり、バラードでしっとり聴かせたり、軽快なトークで楽しませたり。
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