─誤算─ Act21.

5/19
前へ
/39ページ
次へ
…好感触。 先日のように、誘いを重ねる必要はなさそうだ。 案の定、美緒はあっさりと誘いに乗った。 助手席のドアを開けるために車を降りようとすると、大丈夫です、と声をかけてくる。 少しもたついたようだったが、ドアを開けると、美緒ははにかむように微笑んだ。 「迷惑がられないでよかった。 実は心配してたんだ」 助手席のシートにすっぽり収まった美緒に話しかける。 肩を丸めているように見えるのは、緊張しているせいだろう。 シートベルト装着を確認してから、車を発進させた。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

108人が本棚に入れています
本棚に追加