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駐車場に車を停め、はやる気持ちを抑えながら、静かに降りる。
砂浜に足をつけると、走りかけた私の手をレンが、ガッチリと掴んだ。
結愛、転んだらどうするんだ?と優しく叱られ私は、ごめんなさい…。と言いレンを見た。
ゆっくり手を繋いで砂浜を歩く。
レンは、わたしを気遣いゆっくりと歩いてくれる。
私は、やっぱりいいねぇ~♪この海の匂い…。
と深呼吸をすると、レンは落ち着くな♪と私を見た。
今度は、この子が産まれたら来ようね♪♪と言うと、レンは笑って頷いた。
裸足になりまだ少し冷たい海の水に、子供のようにはしゃいでいた。
レンは、そんな私を見つめながら微笑んでいた。
夕方になり、そろそろ帰るぞ。お腹の赤ちゃん冷やしちゃ駄目だろ?
と言われ私も頷き、足を拭いた。
車の中に戻り、少し寒いかな…と言うとレンは、自販機があるからココアでも買って来る。と車から降りた。
レンの後ろ姿を見ながら、この幸せが怖くなっていった…。
レンが戻って来て、ココアを私の頬に当てて笑う。
アツッ!!と叫ぶとまた笑われた。
もう…いぢわる~!と私がふくれるとレンは、ごめんごめん♪とココアを手渡してくれた。
ありがとうと受け取ると、レンの温かさが感じられ、涙が頬を伝った…。
ん?どうしたんだ?具合悪いのか?とレンは、心配そうな顔で覗き込む。
違うの…こんなに幸せで…嬉しいの…。
でも、幸せすぎて怖いの…。
そう言うとレンは、大丈夫だよ。と涙を拭ってくれた。
ほら、冷めちゃうぞっ♪とレンは、笑いながら頭を撫でる。
あ…ごめん…。
頂きます…。と一口飲んだ。
お腹がフワ~ッと温かくなった。
美味しい…と私が言うとレンは、微笑んでいた。
飲み終わり、レンがそろそろ帰るかと言い、シートベルトをした。
私もシートベルトをして、苦しくない?とお腹を撫でながら呟いた…。
身体が温まり、気持ち良くなりいつの間にか眠ってしまった。
…、い…ゆい、結愛…。
レンが、呼んだような気がして瞳をゆっくり開けた。
んん~…?あれ?レン?ここ何処…?
と私が言うとレンは、笑いながら家だよ。と答えた。
ごめんね、レン…疲れちゃったよね…。と言うと、俺は大丈夫だよ。結愛は大丈夫か?と優しく微笑んでくれた。
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