第1章

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少しずつスプーンで飲み、やっと飲み終えた頃にお腹がほわ~んと温かくなるのを感じた。 ご馳走さまでした♪ そう言ってキッチンへ行き、マグカップを洗おうとした時、うわっ!!と突然レンの叫び声がした。 えっ!?レン!?どうしたの!? 驚いた私は、レンの居るソファへ向かった。 レンは、ソファから落ちていた…。 アハハ…ごめん、驚かせたね…。 眠ってたみたぃだ…。 レンは、笑ってそう言うけど私はホッとして、泣きそうになった。 ごめん、ごめん、泣くなよ…俺が悪かった…。と抱き寄せた。 もう…レンに何かあったら…って怖かったんだからね…。と私はレンのシャツにしがみついた。 大丈夫だよ、結愛と赤ちゃんは俺が守っていくと決めたんだから、心配しなくていい。 うん…守ってね…としがみつく私の頬にレンはソッとキスをした。 じゃ、カップ洗ってくるね。と離れようとすると、レンは、もう少しこのままで…。と離さない。 甘えんぼなパパでちゅね♪と笑いながらレンの耳元で囁いた。 暫くしてから、俺がお詫びに洗うから、結愛は休んでてと腕捲りをした。 うん、ありがとう。 私はレンにキスをして、ソファに座った。 横になっていたら、段々眠くなり瞼が重くなった…。 夢を見た…。 それは、三人で大きな桜の樹の下で川の字になり、しりとりをしていた夢…。 おぼろげだけど、真ん中に男の子の笑い声が聞こえたような…。 カチャカチャ…という音で、目が覚めた。 あれ?レン? 何してるの?と聞くと、夕飯の支度だよ♪と微笑む。 私は、その姿にプッと吹き出してしまった。 だって、レンったら私のお気に入りのピンクのウサギの描いてあるエプロンを、身に着けピチピチだったから…。 私がやるからいいよ?と言うと、オムライス得意なんだよね、俺♪と自慢気に威張る。 なんだか可愛くてまた吹き出しながら、じゃ、シェフ♪美味しいオムライスをお願いします♪♪ と、オーダーした。 レンは、かしこまりました♪と丁寧にお辞儀をして、キッチンへ戻った。 へぇ~結構手際良いんだぁ~♪と感心して見ていると、見ていられると照れるよ…とレンの耳がみるみる赤くなっていった。 じーーーーッ♪と声に出しながら見てると、レンは、作らないぞ~♪と横目で睨むから、え~食べたい~…。と私はテーブルに伏せた…。
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