第1章

17/81
前へ
/81ページ
次へ
伏せた振りをして横目で見てたら、レンは気付き、こらっ♪見てるの分かってるんだぞぉ~!と笑いながら私を見た。 見てないも~ん♪ そう言いながらまたテーブルに伏せた… ねぇ…見ていいでしょう? 寝ちゃうよ~…。 と私が言うと、レンは、さぁ♪出来たぞぉ~♪とニカッと笑う。 早いねぇ~♪と覗き込むと、美味しそうな匂い…。 ねぇ、早く食べようよ~♪と私は待ちきれず、スプーンを持つ。 レンは笑いながら、折角なんだから乾杯するぞ♪と、ノンアルコールのシャンパンを持ってきた。 シャンパンだ♪と私が喜ぶと、結愛と俺と赤ちゃんのお祝いだ♪とレンはまたニカッと笑いながら、栓を開ける。 泡がシュワ~ッと溢れ出て、私とレンは慌ててタオル!!タオル!!布巾!!布巾!!とパタパタしてやっと拭き終えた…。 二人で顔を見合せ、プッと吹き出し合いながら、キッチンへ向かいタオルや布巾を洗った。 もう一度やり直しだね♪と言うと、レンがあれしか無かったんだ。此れから買いに行ってくるよ。と言う。 でも、寒いからいいよ?と私は淋しくなりそう言うと、レンが、じゃあ特別俺のスペシャルコーヒーを煎れるか♪ と私の不安げな顔を見ておどける。 私はレンの気持ちが嬉しかった。 レンは分かってくれたんだね…。 そう思うと、心がほんのり温かくなって、レンに抱き付いた。 どうしたんだ?と目を丸くするレンに、ありがとう…愛してる… そう言うとレンは、俺は結愛以上にお前を愛してるよ…と言ってくれた。 私も負けじと私なんか、私なんか、こぉ~んなに愛してるもん♪ と両手を広げる。 レンはまたニカッと笑い、俺なんか、俺なんか、こぉ~~~んなに愛してるぞ♪ とキッチンを走り回った。 ずるぅい…それ反則~!と私は拗ねた。 ハハハと笑いながら、では、お客様。 そちらの席へどうぞ。 とソファまでエスコートしてくれた。 私はソファに座り、やっぱりレンって優しいなぁ~と、うっとりと見てると、ま~た見てるなぁ?と照れる♪ クスッと笑い、いいじゃない♪私はお客様よ? と気取って見せるとレンは、申し訳ございません♪と言い格好つけながら、手際よくコーヒーを煎れる。 良い香りが部屋中に広まった。
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加