第1章

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レンは、お待たせ致しました♪とまた格好つけて、カチャッと私の目の前に置いた。 レンもやっと隣に座り私を見た。 あれ?エプロンは?と聞くとレンは、あ~…ごめん…。 さっきのシャンパンの事件で…と言葉を濁す。 あ~そっか…とちらっとレンを見ると、少し俯いていた。 レンの服は大丈夫だったんでしょ? だったらいいよ♪エプロンは、服を汚さない為にあるんだから♪ ネッ♪と肩に頭を乗せると、レンは頭を抱き寄せ、ごめんな…と謝った。 いいから、早くコーヒーで乾杯しよっ♪ と顔を上げると、レンは微笑んでいた。 かんぱ~い♪♪ 今度はこぼさないように、そうっとカチャンと乾杯をして、口を付けた。 ブラックなのに苦くない!?なんで!? 私は煎れ方を教わりたくてレンの顔を見る。 教えて欲しい?とイヂワルそうにレンは笑う。 教えて♪教えて♪ 腕を掴み、揺さぶる。 レンはニカッと笑い、ひ.み.つ.♪と言いコーヒーを飲み干した。 もぉ~!またイヂワルするぅ~! パンケーキもう作ってあげな~い!! と言うと、慌ててレンが私を抱き締め、作って下さ~~い…と泣き真似をした。 レンったら母性本能くすぐるの得意なんだからぁ…と言うと、よしよしと頭を撫でる。 これもレンの得意技…。 ズルいんだからぁ~。と撫でられて甘えてみる…。 あ、冷めちゃう…! 私は慌ててコーヒーを飲もうとして口をつけると、熱かった…。 んっ!あつっ! レンはすぐ水を持って来てくれた。 ありがとうと言い受け取り、コップの半分位飲み干した。 フゥ~フゥ~フゥ~… ゆっくり飲めよと苦笑いするレンを横目に、慎重に飲んでいた。 レンは立ち上がり、お客様、お下げして宜しいでしょうか? とまた店員に戻った。 ご馳走さま…美味しかったわよ♪と私も気取る。 また顔を見合せ笑いあう。 私洗うから、置いといて…と言うと、 分かったと言いソファに座った。 もうすぐお腹蹴ったりするのかな…? 足、ちっちゃいんだろうね…♪と言うと、レンも私のお腹に耳を当て、心臓の音が聞こえるよ…お~い…パパだよ~…。 ふふっと私は笑い、私も話したいよ~…と言う。 レンは私の声真似をして、ママでちゅよ~…気こえまちゅかぁ…♪ レン~!そんな声じゃないよぉ~!とふてくされた。
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