第1章

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突然だった。 吐き気を感じ洗面所へ走った。 もしかして… 私は緊張しながら何処の産婦人科が良いかネットで調べタクシーを呼び向かった。 何されるんだろう… どうやって調べるんだろう… 不安だらけだった… 七海様! ドキッ!とした... ・・・あ、私だ…。 あ、は、はい! つい、大声で返事してしまったので 皆私を見てる。 恥ずかしい… 俯きながらそそくさと案内された所に向かい椅子に座った。 どうしよう…なんか怖い… 痛いのかな…何でもなかったら恥ずかしいよね… やっぱり帰ろうかな… そんな事を考え立ち上がろうとした時、 七海様、どうぞ中へ。 あ、はい… 診察され、ベッドに横になりお腹にヌルヌルした液体を塗りエコーで先生はここに頭があるの分かりますか?と問う。 え…頭…? あの…赤ちゃんですか? 驚いた私の顔を見て、 先生はふふっと笑いながら、 おめでとうございます。 と言った。 赤ちゃん…?私達の赤ちゃん…? 私、お母さんになるの? どうしよう…早くレンに伝えなきゃ… レン、どんな顔するんだろう… 喜んで抱きつくかな… それとも泣いちゃうかな… それとも…色々な事を考え、 赤ちゃんかぁ…と言ったら 先生はまた笑っていた。 診察を終え、会計を済ませるのを待つのも焦れったくて、すぐパパになるレンの携帯に電話をしようと思った。 あ、でも待って…直接話して 驚く顔がみたいかも… ふふっ♪ ついにやけてしまう。 あ~早く顔見たい!! 今日は帰り早いのかな? また残業かなぁ… 最近残業続きだからなぁ… そんな事を考えてると、 七海様! あ、はい! また大きな声を出してしまった… まっいいか♪ 私のお腹に赤ちゃんが居るのね… なんだか不思議… ゆっくり歩き会計を済ます。 お大事に。 そう言われ、ありがとうございます。 とまたにやけてしまった。 産婦人科を出ると何もかもが新鮮に感じた。 深く深く深呼吸をする。 酸素が赤ちゃんに届くように… ゆっくりゆっくり歩く。 赤ちゃんが痛く無いように… 御祝いしなくちゃ♪ 赤ちゃん何が好きかな♪ バナナかな… アイスかな… 色んな事をまた考えにやけた顔で、 馴染みの店へ。 おじさんが、どしたい?ご機嫌だな♪ としわしわの顔が余計しわしわになる位 笑って言った 。
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