第1章

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おじさん! 今日は御祝いするの! ニカッと私は笑った。 なんだい!?結婚記念日かい!? おじさんはしわしわになってまた笑った。 違うよ~!! 家族が増えるの!! おじさんは、赤ちゃんか!! なあんだい、めでてえなぁ!! んじゃ、今日は鯛だな♪ おじさんは、しわくちゃになって 喜んでいた。 私も段々実感が湧いてきて だからサービスしてね♪と ウインクした♪ おお、鯛が丁度一匹あっから やるよ♪ 本当!?ぁりがとぅ、おじさん♪ 笑う私を見ておじさんも カッカッカッと笑った。 後は何買おうかなぁ…♪ 鯛は貰ったから、サラダ作って… 私の好きなミネストローネのスープを 作ろう♪ あ~大事な主役忘れてた!! ケーキ買わなきゃねっ♪ お腹を撫でながら、 何食べたい?と心の中で聞いてみたり… スキップして帰りたいけど、赤ちゃんビックリしちゃうからね。 静かに歩かなきゃ♪ ただいまぁ~♪ 誰も居ないの分かってて大きな声で 言ってみる。 この子が産まれたら、 おかえりぃ~と言ってくれるんだろうなぁ… ふふっ♪ 鼻歌を歌いながらキッチンへ向かう。 早く帰って来ないかなぁ♪ ワクワクして作りながらパパになる レンの顔を想像していた。 ピンポ~ン♪ あっ!帰って来た!! 思わず走りそうになった… 危ない…危ない… ゆっくり歩き、はい。と わざと冷静に返事をする。 只今♪ パパになるレンは微笑んでいた。 ガチャ… ドアを開け、お帰りなさいといつものように微笑む。 レンも只今。と微笑む。 今日はね、すっごく良い事があったのよ。 そう言うとレンは、 何かあったの?とキョトンとしてる。 笑いをこらえるのが辛くて、 後ろを向いて必死にこらえていた。 お風呂先に入っちゃって♪ と言うと、 レンは、え?あ~うん… とまだ不思議そうな顔。 あ~お腹空いた~と言いながら、 お風呂から上がってきてテーブルの上のご馳走を見て固まった。 何!?あれ!?俺、記念日忘れてた!? 焦るレンの顔を見て、 もう笑いをこらえるのは限界だった。 ふふ…あはは♪はははは…♪ 大声で笑った♪ 彼の目は点になっていた …
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