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病院に着き、
すぐ検査された。
胎児が動いて出血したようです。
医師は落ち着いて私とレンに説明した。
念の為少し入院しましょう…
あの…本当に大丈夫ですか?
赤ちゃん元気ですか?
私は涙が止まらなかった…
大丈夫、安心して下さい。
医師はそう言うと病室から出ていった。
レンは入院か…
着替えとか持って来なきゃなと言い、
私にすぐ戻るからと頭を撫でると病室を去った。
赤ちゃん…本当に大丈夫かな…
流産したらどうしよう…
考えれば考える程不安でたまらなかった。
涙で枕が濡れていった…
点滴かぁ…子供の頃以来だなぁ…
天井を眺める。
私の赤ちゃん…
どっちに似るかな…
女の子なら私に似て欲しいな…
男の子なら…
涙が溢れて止まらなかった…
ごめんね…ごめんね…
私の赤ちゃん…
布団に潜り泣きじゃくった…
鼻が詰まり息が出来なくなっても…
泣きすぎて目が開かなくなっても…
泣き続けた…
トントン…
ドアを叩く音が聴こえハッとした。
少し泣き疲れ眠っていたみたい…
大丈夫か?
パパだった。
顔を見た途端また涙が溢れ出た…
泣きじゃくる私に 、パパは頭を撫でて、
お前のせいじゃないよ。
誰のせいでもない。
誰も悪くない。
赤ちゃんとお前が元気になってくれればそれでいいんだよ。
…分かった。
仕事休んで大丈夫なの…?
大丈夫だよ。
有給使ったし、代わりにやって貰ってるから。
そっか…ごめんね…
謝んなくていいんだよ…
パパは優しく額にキスをしてくれた。
どの位入院するのかな…
後で聞いてくるよ。
うん…
早く朝にならないかな…
明るい光が欲しい…
この不安を消し去って欲しい…
少し眠った方がいい。
俺はずっと側に居るから…
安心して眠りな…
ありがと…
何故かホッとしてすぅ~っと深い眠りについた…
七海さん、体温測りますよぉ…
その声に目が覚めた。
あ、おはようございます…
目をこすり看護婦さんを見た。
目が霞む…
泣きすぎたかな…
目の周りがヒリヒリ痛む。
沢山泣いちゃったのね…
看護婦さんに言われ、
こくんと小さく頷いた。
大丈夫、私はもう何十年も此処で
働いているけど、貴女みたいな方沢山見てきたの。
でも、みんな無事元気な赤ちゃん産んでる。
私がついてるんだから安心してね!
…はい…
嬉しかった…また涙が頬を伝った …
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