第2章

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一寸は気持ちが悪いと思う。 「そんな顔しないでよ。年相応なってのを真似てんだから」 吐き捨てた言葉だが、これが仲間であると認めたくない。 ましてや、人であるとさえ思いたくない。 「別に俺は生きているんだから」 平然と応えないと言わんばかりに、自分の表情を流している。 「いえ。失礼しました。私が悪かったですね」 一つのことを思い当たり額を押さえつつ呟く。 子供らしさを教えたあいつが悪い。 何から何まであいつが悪い。 「よし。あ、お菓子はダメ」 慌ててお菓子を入れようとするのを止める。 「いいじゃん!」 「ももさん?」 「ごめんなさい」 土下座する勢いでお菓子を片付ける。 「というか次の標的あれですか?また変なのを」 「ああいうのが好きなんだ」 にやにや笑う様子に知っていると答える。
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