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屍魔となったらしき村人たちはそれを皮切りにわっと襲い掛かってくる。
龍玉は村人たちをめった斬りにしてゆくが、虎碧は殺さないように掌の突きや蹴りでおとなしくさせようとする。しかし、効き目はなく、痛みもなにも感じずに襲い掛かってくる。
「虎碧、あんたは屍魔どもを牽制して。殺すのはあたしがするから!」
龍玉は叫んだ。手を汚すのはみんな自分が引き受ける、と。
「龍お姉さん、無茶しないで!」
その言葉も聞こえないのか、龍玉はひたすら屍魔となった村人を斬り。村人たちは、家族友人が龍玉に斬られるのを見て、狂乱したように、
「やめて!」
と叫ぶ。
そうかと思えば、
「あ、ああー」
という悲鳴。
なにごとかと見れば、死んだはずの村人が生き返って生き残った村人に襲い掛かりその肉を食らっていた。
そればかりか、龍玉に刎ねられた首が突然目を見開いて、村人に飛来して食らいついた。
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