かりていも

3/9
前へ
/9ページ
次へ
まあ、今なら、多少は大人の事情も分かるんです。 父親は弁護士でしたし、この学校に随分気前良く、寄付をしていたみたいですし。 いつも私は学校で問題ばかり起こしていましたしね。 誰にも信じて貰えなかった私は、自殺しようと思いました。でも死に切れなかった。 そのうち、何故自分が死ななければならないのか分からなくなりました。 父親を殺すことも考えましたが、あのオトコが安易にこの世から消える事も許せなかった。 なので、私は無関係の第三者を殺す事にしました。 私が殺人犯として逮捕されてしまえば、塀の中では、少なくとも2度と地獄を味合わなくてすみますし、 たとえ、殺人でも少年犯罪には、いつだって更生のチャンスがありますから。 .
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加