8.想いのままに

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「ソッチの方も、上手くいってるんやったら 良かったやん。おまえの仏頂面は欲求不満の せいやと、俺は常々思っとったからな。 しっかり癒してもらったらええよ」 何の観察してるんだ。 しかも親しき仲とはいえ、微妙な話題をあっさりと… 確かにずっと、自己処理だったけど。 「ほんなら行くわ。昼休みにでも 彼女、紹介してな」 握りつぶしたジュースの紙パックをゴミ箱に 投げ入れて、榎田は出て行った。 「何しに来たんだあいつ?」 結局、仕事の事など一言も話さなかった。 苦情を言いに来たんじゃ無かったのか? すっきりしない気持ちのまま、飲みかけの コーヒーを飲み干して、休憩スペースを後にした。
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