9.sweet night

2/13
前へ
/552ページ
次へ
「それで、何があったんだ?」 目の前に正座する彼女に向かって、不機嫌に 問いただす。 榎田に催促されて、昼休みに社食で多恵に会わせ、 先にオフィスに戻り、彼女の帰りを待っていた。 用事を言いつけて先に行けば、彼女の事だ。 きっと追いかけて来ると思ったから。 それなのに、なかなか戻らない彼女に イライラしていた俺。 やっと戻ったと思ったら、様子がおかしいし。 問いただしても、何もないと言い張る。 俺の目が誤魔化せると思ってるのか? 後で詳しくきくことにして、仕事を再開しようと したら、今度は河村が出てきて、馴れ馴れしく 多恵に触りやがった。 彼女も身体を強張らせ、耐えていたが限界のようで。 何より俺が限界だった。
/552ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11573人が本棚に入れています
本棚に追加