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「あの女が言いそうなことは、想像できる。
痛かっただろ、二度とこんな事が無いよう
手を打つから」
変色した肩を、そろりと撫でた。
「大丈夫、ゆきのさんが助けてくれて、
しっかり釘を刺してくれました」
ゆっくりと撫で続けていると、気持ちが良いのか
自分から身体を預けてきた。
すっぽり胸に納まった多恵の身体を、柔らかく包み込む。
こんなふうに、自然に甘えてくるようになった
彼女が、ますます愛おしい。
「そうか、岡本さんが…俺からも礼を言っておく」
「先輩に言うんですか?」
「おまえを守ってくれたんだから、当然だろう?」
「違います、わたし達の関係を言ってもいいんですか」
なんだ、その事か。
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