9.sweet night

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「それじゃ、罰にならん」 「はい…髪の毛だけですよ。約束ですからね」 触られたのは頭だからと、結局頭しか 洗わせてくれなかった。 つまらん。 タオルで体は見えないし。 終わって見るからにホッとしてるし。 洗い終え、そのまま湯船に戻ろうとする 多恵から、タオルを引っ手繰ってやった。 「何するんですか!」 「泡が付いてる、濯がないと湯が汚れるだろ」 必死に隠して怒る彼女に、冷静に切り返す。 これは嘘じゃない。 このタオルにはシャンプーなんかが、たっぷり 染み込んでいるはずだ
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