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「邪魔だぞ、おまえ達」
近付いて二人を見下ろすと、俺だとわかった
多恵が、安堵の色を浮かべる。
何だ?こいつに何かされたのか?
「え、守谷さん…?」
そうだよ、俺だ。
おまえはこんな所で何してるんだ。
彼女に何かするつもりだった
のなら、容赦はしない。
心の中で脅し文句を吐いて、冷たく山下を見た。
「こんばんは、守谷さん。今お帰りですか?」
仕事モードの多恵が、にこやかに言う。
「ああ、二人は?」
「俺達は…」
「ちょっと行くところがあって、山下君が
送るって言ってくれてるんですけど…」
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