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「あー、すっかり忘れてた!」
「何を?」
「秀一君、日曜日に実家に行ってきますね」
風呂を済ませ、ソファで読みかけの
電子書籍を読んでいると、隣で携帯を弄っていた
多恵が言う。
「呼び出し?何かあるのか?」
半分上の空で、タブレットのページを捲りながら
聞き返した。
「そうなんです、お見合いなんですよ」
その言葉に一瞬耳を疑い、タブレット上を滑っていた
手が止まる。
多恵は今、なんて言った?
聞き違いじゃないよな。
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