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「あれは…」
4泊5日の日程を終え、帰って来たマンションの前に、
見慣れない一台の高級車が停まってる。
不審に思っていると、ドアが開いて出てきたのは…
多恵だ。
どういう事だろう、何で彼女がこんな車から?
そのまま車内の誰かと話をしている。
「…多恵?」
声を掛けると、俺に気付いた彼女が顔を綻ばせた。
「秀一君、お帰りなさい」
その笑顔を見ただけで、疲れなんか吹っ飛んでいく。
早く部屋に入って彼女を抱きしめたいのに、運転手が
降りて来て、後部座席の窓が開く。
「多恵、どちら様?」
多恵に聞いたのに、答えたのは後部座席の美女だ。
「初めまして、わたしは田中小夜子。
多恵さんの旦那様?」
「いや、まだ…」
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