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社内での仕事を終えて、S商店に向かう為
榊原と並んでエレベーターを待つ。
あの後、昼休みの事など無かったかのように、
彼女はいつも通りの態度で、仕事をこなしていた。
ちらりと横目で様子を窺うが、やはり平然としてる。
意識したのは俺だけか……
「おーい、榊原、帰るのか?今おまえんとこに…」
彼女を呼びながら、一人の男が走って来た。
こいつは見たことがある。
たまに彼女と一緒に、昼飯を食ってるヤツだ。
「あれ、何か用?わたし、これから外回りだけど」
近くまで来た男は、一緒にいた俺を見て、
顔を強張らせると、首を竦めて会釈らしき仕草をした。
「え、まあ、昼に会えなかったからな」
小さく呟き、
「ま、いいや、またな。お疲れ様です」
と言って、走り去った。
何だあいつ。彼女に聞けば、同期だと言う。
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