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社食はピークとあって、混んでいた。
どこかに空席はあるか?
幸い俺は人一倍背が高いので、背伸びなんかせずとも
隅々まで見渡せる。
ぐるりと視線を巡らせると、目の端に気になるものが映った。
一番隅のテーブル。
男一人、女が二人。
そのうちの、女の一人は……
間違いない、今朝のあの子だ。
向かいに座る男に何かを言って、屈託無く笑ってる。
飾らないその笑顔が、眩しく見えた。
「あそこの三人、知ってるか?」
たまたま目の前にいた顔見知りに、聞いてみる。
そいつは一瞬固まった後、驚きを隠しもせず、今年の
新入社員だと教えてくれた。
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