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それからレントゲンやらMRIやら内視鏡やら...散々連れ回されて僕のない体力がじり貧だ
「お疲れさま桜君。結果は急がせるけど3日はかかると思う。出たらまた連絡するから来てくれるかな」
「わかりました」
検査が終わったことを保健の先生に伝えると学園まで送ってくれた
寮の自分の部屋に帰ると疲れた体を休ませる為にベッドにダイブした
眠い...
まだ早いとは思っても体が、脳が、瞼が言うことをきいてくれない
そしてそのまま暗闇に身を任せた
チュンチュン
鳥の鳴き声で意識が浮上する
目を少し開けると薄暗かったはずの外は明るかった
「もしかして...朝?」
信じられない、いくら疲れていたからといって夕方から次の日の朝まで眠るなんて
「制服もしわしわだし...」
疲れていてもちゃんと着替えないといけないと学習した
ピンポーン
誰だろ
玄関のドアを開けると、会いたくて会いたくない人が立っていた
「....大地」
「昨日はなんで早退したの?先生は具合が悪いからって言ってたけど本当?」
具合は確かに悪かったから嘘ではないよね
「うん...先生が大事をとって早退しなさいって」
「そっか...」
病院に行ったなんて言えるわけないよね
それに、昨日のうちに来ないってことはまた誰かを抱いていたんでしょう?
具合の悪い僕よりも快楽を優先させたんだよね?
ふと思った
こんな思いをしてまで大地を好きでいる意味はあるのだろうかと
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