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それから両親と学園に行き、担任の先生と保健の先生、そして理事長に病気のことを話し、退学するという意思表示をした
でも先生達に、療養学習を進められた
理由は、僕の成績が良いから。授業を受けなくてもテストである程度の点数をとれば単位は無視してくれるらしい
両親もそうしなさいと言うので、退学はせずに療養学習をすることにした
話し合いが終わると、僕は担任の先生にこう言った
「僕のことは誰に聞かれてもなにも言わないでください」
きっと急に教室に来なくなったら不審に思うだろうから
だからただ辞めたとだけ言ってほしいとお願いした
なにかを察してくれたのか、先生は頷いてくれた
生徒が授業中、僕は1人寮の部屋で荷物を段ボールに詰める
たいして物がなかったからか3時間程度で終わった
「結局...僕達の関係ってなんだったんだろうね?」
ポソっと、物がなくなった空間にその声は響く
「確かに好きだったよ...
きっと今でも...」
でも何度も裏切られて、心も体もすり減っちゃったよ
だからね?
この無意味な関係に終止符を打とう
次の日、荷物が全て運び出された部屋に向かって
「さよなら」
直接別れを言えない弱い僕を許してください
好きでした
いえ、きっとそれ以上だったと思います
どうか幸せになってください
本当に大切な人を見つけて
僕にくれなかったものを与えてあげてください
大切にしてあげてください
それが僕の願いです
end
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