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俺が鳴沢に出会ったのは2年前の夜の街
あの頃少し荒れていた俺は、喧嘩を吹っ掛けてくる奴等を返り討ちにしてはストレス解消していた
あの日も同じように俺を狙ってくる馬鹿共を地面に這いつくばらせていた
「はっ...弱いくせに俺に向かってくるからこうなるんだよ」
ストレスも解消されてさあ帰ろうと踵を返したのが間違いだった
「なっ!?」
隠れていたやつがいたらしく、そいつに押し倒された
「くそっ!離しやがれ!!」
暴れて抵抗したものの2人相手じゃその力は半減してしまった
「まったく、こんなにしてくれちゃってさぁ~、君にはお仕置きが必要だよね~勿論、体で」
「君みたいな綺麗な顔なら男相手でもヤレると思うわ!」
といって俺の足に己自身を擦り付けてくる
「やめろっ!!こんなことしてタダで済むと思ってんのか!?」
明らかに興奮している奴自身に焦りなんとか逃げようともがく
「逃げようとしても無駄だよ?これでちゃ~んと撮影してあげるからね?」
その手には携帯が握られている
「お前からヤレよ。俺は後でいいからさ」
俺の腕を押さえつけている男がそう言うと、体にのしかかる男が乱暴に服を引き裂いた
「ひっ!いやだ!やめろっ!!」
男は荒い息をしながら俺の胸を執拗に舐める
気持ち悪い
ただそれだけが俺の思考を支配する
カチャカチャ
男がベルトのバックルを外す音で意識が戻る
「あぁっ!!いやだっ!!!」
このままこの男に犯されるのか...そう覚悟したその時
「なにやってんだ?」
第3者の声に全員がそちらを見る
見た感じは普通の、どこにでもいそうな、そんな男
「それは...同意ではないよな」
それ、とはこの状況だろう
「同じ目に合いたくなかったら消えるんだな」
「まああんたはタイプじゃないからサンドバッグだけどな」
「.....」
笑いだす男達とはうってかわって静かにただ睨む平凡な男
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