予後:再入院までの出来事

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えーと、CTは像影剤がなくて、あまり辛くはなかった。 順調との太鼓判を押されたあと、傷のところとかチューブのところのテープを替えてもらい、ついでに貼っていて痒かったところを綺麗にしてもらう。 少しくすぐったく、ちょっと痛くもあったが、さっぱりした。 ずっと痒いところを掻けるのは、幸せだと思う。 ちょっとバカらしいけどマジでね。 そのあとと言えば、書くことは一択と思う。 一番ヒヤッとした出来事。 それから少しして、何事もない日に、僕は電気を消して寝た。 患部が、術前にあったような重苦しい鈍痛を発して、何回か目が覚めた。 気のせいだろう。 そう思っていた。 そりゃ、そんなこと一度もなかったけど。 それでも起きるから、よくよく見てみると。 PTCD管が、細い管だけで、下の部分がなかった。 近くに下の管と入れ物が転がっていた。 布団は漏れた胆汁で黄色が広範囲に渡って布団を染めていたし、服もまた然り。 そんなこと一度もなくて、腹痛の原因も知れたから、結構前からだったとも知れた。 まだ外は暗い。 時計を見ると、四時半よりも前だった。
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