トウ艾と鐘会

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この頃、諸葛瞻は、七万の兵士を引き連れて綿竹を出発していた。 「摩天嶺を越えた桟道はこれです。」 「ご苦労。」 摩天嶺を越え、鐘会を姜維と挟撃しようとしたのだ。 「しかし、摩天嶺のこちら側は絶壁。 我々は飛び降りましたがいかがするおつもりですか?」 案内を引き受けていた党均が応える。 「策あり。」 諸葛瞻は自らの手勢に何やら言いつけた。 「?」 数刻後。 「なんだ?」 「空を飛んでいる?」 それは巨大な凧の軍団。 「……!?」 「おい。 縄を引っかけてこい。」 「ははっ!」 程なく、百本余りの縄がかかる。 「わしについてこい。」 諸葛瞻自ら登り出し、七万の兵士が続いた。 「ははは。 素晴らしいですな。」 あとはトウ艾の作ってあった桟道を使い、見事に隠平に着いた。
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