第1章

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君の大きな重い腫瘍が少しずつ破裂して、寝たきりの君の体を汚してしまうね。 シーツを替える度に重みを感じて、君がこんな重い腫瘍を毎日抱えて居たのを思うと愛しく悲しくなる。 意識が朦朧としてる君に家族が反対する中、アタシがコッソリお水を飲ませてるの君は知ってる? 昨日より上手く飲めないのは君の力が尽きようとしてるからなの? ゴメンね、アタシは君へコッソリしか何かを飲ませてあげられないけど、ゴクンと飲む音に安心してしるんだよ。 まだ生きようとしてる事、アタシだけは応援するよ? 妹は何も与えなくていい、早く逝かせてやれと言うけれどアタシは喉が乾いたまま天国へ旅立たせたくないんだ。 まるで君はアタシの気持ち、分かった上でゴクンと喉を鳴らしてくれてるのかな。
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