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再来週になれば夏休みがある
その前になんかのテストがあったっけ?
無駄に多い学校のテストなんかどうでも良かった
屋上の扉が開く音がする
ここには誰も来ないはずなのに…
「藤堂麗那…だよね?」
見たこと無いやつが立っていた
というか同じ学年のやつらなんていちいち把握していない
先輩だろうと同級生だろうと目立つ自分が嫌だった
「確認するより自分の名前名乗れよ」
「それはそのうち分かるけど…同じ学年ってだけ言っとく」
だから同級生と言われてもなんの心あたりもないんだって
「用があって来たんだろ?早く言えよ」
茶髪で一見爽やかそうに見えるこいつは今何か企んでいることだけ読み取れた
それが余計にいらつかせた
「お前って神崎とどういう関係?」
俺が一緒にいるからか
こいつが神崎を好きなんだってことだけは分かった
「まさか彼氏なわけないよな。あいつは彼氏はつくんない。ゲームだから。あんたも騙されてるよ」
「は?」
神崎のことを知っている?こいつは誰?
「これ以上はダメだな」
それだけ言うとその男は帰ろうとした
「おい!」
名前も知らない男を呼び止める
こっちを振り向きをせずに立ち止まった
「俺は神崎を信じる。それで何があっても守る」
「せいぜい言ってれば?夏休みが明ければお前は神崎を守れなくなる」
そしてその男は去っていった
何かが起こる予感は当たったのに夏休み明けって何なんだ?
何が起こるっていうんだ?
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