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男性は、この屋敷にずっと仕えている執事で伊丹'いたみ'。 灰莉は、次の部屋に到着すると部屋のドアをノックして中に入る。 「お嬢様。遅刻されますよ。もう少しで7時半になります」 「バカイリ!なんで起こさないのよ!」 「遅刻したらアンタのせいよ」 バッと慌てて二段ベッドから少女が2人起き、同時に枕を灰莉に投げつけた。 慌てることなく灰莉は枕をキャッチすると溜め息をつく。 悔しそうに灰莉を見る少女達の顔はそっくり。 「双子ちゃん達。起きた?一緒にご飯食べよ?」 「「りくと様!ぜひ!」」 後ろから男性の声がしたかと思えば、少女達は嬉しそうに慌ただしく準備に向かう。 「よ、灰莉。後で相手してくれよ」 振り向くと明るい茶髪のイケメンが、ニヤニヤしながら灰莉を見ている。 この男は、陸斗'りくと'。この家の奥方が連れ込んだホスト。 そして先程慌てて出て行った双子は、茶の髪にモデル体系で人の目を引くような見た目であり、城崎家の娘、未央'みお'と麻央'まお'。高校3年生。 陸斗に適当な返事を返すと灰莉は部屋に戻り、学校へ行く準備をする。 双子には7時半と告げた灰莉だが、本来はまだ7時前と余裕があるのだ。 そして本来、お客様である陸斗に対してする態度ではないが、奥方と双子がいない時だけは、そんな態度で適当に接していた。
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