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「菜々色駅 南口です。
お忘れ物ございませんよう 気を付けて
お降りください」
ピッピッとICカードの決済の音が続く。
誰かが返してくれる訳でもないが
おはようございます。
いってらっしゃい。
と まるで呪文のように繰り返す。
すると
ありがとうございました。いってきます。
と 爽やかに返された。
あぁ。風北から乗る 彼だ。
北聞の彼女と同様 彼も挨拶を返してくれる。
今日は残念だったね。と思わず言ってしまいそうになったが
かろうじて 堪えることができた。
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