見えていても ちがうもの

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「あぁ、そうだ。」 自分たちが汚したテーブルを 吹きながら 朱石が言う。 「そうちゃんのバスに乗ってた子、今日は自転車で走ってたな。」 気付いたか?というような素振りを こちらに送ってきたが 気付かなかったと言うのも 何となく シャクだし とはいえ 嘘をつく必要もないしなー。 と答えあぐねていると いや、まてよ。 逐一 利用者さんの動向を チェックしてるのは 色々と まずいんじゃないだろうか。 ということに気が付いて 「あかいし、お前、いちいち女子高校生の行動を確認してたのか?」 と 思いがけず厳しい口調で 詰め寄ってしまった。
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