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「ハル姉、純兄にこてんぱんにやられたんだってぇ?」
練習後、警察に連行される犯人のようにして、純に自宅へと強制送還された私は、妹の一言にさらにへこんだ。
「な、なんで知ってるの」
「純兄からメールきたもぉん。獲物は捕らえた、だってぇ」
「ああ、もう学校行きたくないな……」
柔道着を脱ぎながら廊下をトボトボと歩く私に、京香は何故かついてくる。
その顔は、いじめっ子そのもので。
ため息がさらに重くなる。
「そぉ言うだろうと思ってた。あたしは見張りなのぉ」
「はあ?」
「純兄に頼まれたのぉ。ハル姉が引きこもらないよぉにって。心配してんだよぉ、あれでも。愛されてるねぇ、ハル姉は」
他人事だとくすくす笑う、私より頭ひとつ分小さな妹を恨みがましく横目で睨む。
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