キチクなアイツ

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「男顔、ねぇ……。綺麗系っていうんじゃないのぉ? ハル姉の場合」  突然にゅっと伸びた手を、思わず目で追ってしまう。 「チチもあたしよりでっかいしィ。ちくしょう、デカ乳め、コノヤロ」  両手で胸を鷲掴まれ、むにむにされてしまい、「ぎゃーっ」と跳び退る。  い、い、い、妹にチチ揉まれちゃった!  さらに伸びる不埒な手を、ばちんと叩き落す。  ギッと睨む私に、京香は愛らしい顔ににぃっと卑猥な笑みを浮かべた。 「ホルスタインめ。女らしい格好したら間違いなく男寄ってくんのに。……ふふっ、そうしたら純兄、目ぇ剥いて焦るよ絶対。ぷぷっ、泣くんじゃない、純兄のヤツ」  泣かせてみてえ。と、腹黒い笑みを浮かべる妹の言葉に、ピクリと反応してしまう。 「え…………純が泣くほど嫌がる?」
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