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その後、私たちはコンビニ弁当を買って、アパートの部屋に戻った。
駅の改札で待ち合わせた桃花も一緒に。
「桃花ちゃん、ごめんね。今日はこんなお弁当しかご馳走できなくて」
「気にしないでください! それより冴子さんは家に帰らなくて平気なんですか? いつも夜遅くまで、ここに居るみたいだから……」
「平気なの。夫は私より帰りが遅いから。終電もしょっちゅうだし! それに『俺のことは気にせず頑張れ』って応援してくれてるし」
「やっぱりシステムエンジニアって忙しい仕事なんですね。でも優しい旦那様で素敵です!」
そう、私の夫は私の事業に対して最大限の理解を示していた。
それは私への応援と愛情によるものだと信じ切っていたのだが……。
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