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私は短い返事をしたあと小さな溜息をついた。
ここからは、どうアドバイスすべきだろう?
私は佐波から目をそらし、ラウンジに飾ってある大きな花瓶の花を見つめた。
美しく華やかに飾られた色とりどりの花々は、見る者を惹き付ける。
恋をした女性は何歳であっても、こういう存在になりたいと望むのだろう。
視線を佐波に戻すと、彼女の顔には羞恥と憂鬱の雰囲気が漂っていた。
「佐波様のお話を聞いて、私が今のところ考えられる方法は二つです」
佐波は「はい」と頷き、救いを求めるような目で私を見つめる。
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