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「職人といっても日雇いじゃありません。工務店の社員なんで安定性もありますよ。大企業じゃないですけど、男として大企業の奴らにも負ける気しません」
「ええ」
とうとう私は短い相槌しか打てなくなった。
とりあえず和冷賀の話が止まるまでは、ひたすら聞き役に徹しようと判断して。
それなのに……。
和冷賀はとんでもない事を口にする。
「カウンセラーさん、ちゃんとアドバイスもして下さいよ！ さっきから俺ばっかり話してるじゃないですか。俺、自分の仕事を語りに来たんじゃないですよ」
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