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悩みじゃなくてノロケだと感じたが、そうではなかった。
突然ステキな恋人ができて舞い上がっているのかと思われた佐波が、実は思慮深い女性だと次の言葉で分かる。
「彼はね、『ずっと一緒にいよう!』とまで言ってくれるんだけど……それは申し訳なくてね。私の歳じゃ子供も産んであげられないし」
すぐには言い返せなかった。
ウキウキフワフワした奇跡の恋バナから、一気に現実問題を突き付けられて。
「いつかは終わらせなきゃいけない恋かな、って思うのよ」
しんみりと言って溜息をつく佐波は、悩める乙女の雰囲気だった。
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