二人目

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「奈々緒。俺の名前は忘れた?」 「は、あ……」 「呼びなさい」 支配階級にいる男の 逆らう隙など与えない 命令。 窓ガラスに 押しつけられていた腕は いつのまにか 彼の広い背中に回っていた。 高級そうな 滑らかな生地に 尖った爪を立てる。 私に出来た抵抗なんて、 そんな可愛らしいものだった。
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