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宏輝は、手洗いうがいを済ませ、リビングに戻ってくると、飯台テーブルの椅子に座り、ホットケーキを食べ始めた。
ホットケーキを、頬張りながら、部屋をキョロキョロ見回していた。
「…本当に…パパ…出て行っちゃったんだ…。」
「えっ!?知ってたの?」
宏輝には、優輝が出て行くことも、別れることも、まだ、伝えられていないし、宏輝とやり直す事も、話していなかったから、ビックリした。
「…昨日の夜…パパから聞いた…。
『ママと離れて、別の人と暮らすことになったから、ママをよろしく…。
ママを…嫌いな訳じゃないし…ママも…パパを…嫌いな訳じゃない…。
けど…パパもママも…別の人と、やり直すことにした…。
相談もせずにごめんな…。
パパは、明日…出て行って…しばらくしたら、お前と同じ名前の、ママの大事な人が家に来る!!
その人が…お前と美輝の新しいパパだ。
それまで…ママと美輝を、お前が、守ってやってくれよ!!』って言われた。」
宏輝の言葉を聞いている内に、私は、泣き出してしまっていた。
「…ごめんね…宏輝。」
「何で、謝るの?」
私が謝ると、宏輝は、キョトンとしていた。
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