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宏輝の言葉に、私の胸は、ギュッと締めつけられた。
「……そうだよね……。
もう……後戻りはできないよね……。
本当に……私達……なんで別れちゃったんだろうね……。」
私は、そう言って、溜め息をついた。
「ホンマになぁ……。
なぁ……紗希……。
もし……生まれ変わって、来世で会えたら、その時は、絶対に結婚しよな。」
宏輝の言葉は、プロポーズにも聞こえて、私の胸は、キュンッとなった。
宏輝の声は、少し切なげだったけど、すごく優しく、私の心に響いたんだ。
「……そうだね……。
もし……生まれ変わったら……絶対に結婚しようね。」
私は、そう言って、照れ笑いをした。
「ほな……そろそろ、行くわ。
ホンマは、もうちょい電話しとりたいけどなぁ……。」
宏輝は、そう言って、溜め息をついた。
「そうだね……。
奥さん……待ってるんだもんね……。
ねぇ、宏輝……。
また、連絡してね。」
私は、今にも泣きそうな声で言った。
「おう……。
必ず、また、連絡するわ。
ほな、またな。 」
宏輝は、そう言うと、優しく笑ってから、電話を切った。
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