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「神?ソレハ ナンダ?」
彼はまたそれに、
坦々と答える。
「神 トイウ 存在 ダ。
我々トハ 別ノ、
ナニカ ダ。
」
この物語は、
このところ世界を騒がせていた「ナンデ?」に一応の答えを与えている。
ついに、
厄介な大問題が解決したのだ。
こうして、
彼の紡ぎだした一文は急速に広がっていった。
神様という概念、
神話の誕生である。
しかし、
神話による安定も長くは続かない。
「ナンデ 僕ラハ 死ヌノ?」
この問いに、
彼の神話は答えることができなかったのだ。
答えることが出来ぬまま、
彼は死に、
また世界は混沌とした。
「ナンデ?」「ナンデ死ヌ?」
だが、
そんな混乱がしばらく続いた後、
これにも答えが与えられた。
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