生命の起こり

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「狩りなどをする必要がない」という特徴から来るユトリは、 自らの進化には充てられず、 不毛な争いに充てられた。 冷静に考えても、 これは奨励すべき事態ではない。 それに加え、 俺の負の心、 イタズラしてやりたいという心まで生じてしまっているのだから、 いよいよ道は絞られている。 伝えるしかないのだ。 こいつらに、 真実を伝えてやるのだ。 俺はやおらプログラミング画面を開くと、 ある一文を全ての個体に認識させるプログラムを組んだ。 その一文とは、 以下のようなものだ。 「我が、 神なり」 冷静な視点で見れば、 この時の俺が少なからず自分に酔っていたということは自認せねばなるまい。
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