生命の起こり

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「人間のような生命を0と1から作り出した」という自信で、 完全に気が大きくなっていたのだ。 それは仕方のないことで、 だから俺が多少「それっぽい神」を演じてしまったのは、 ある意味では当然のことなのだった。 この一文を与えた反応は、 実に面白いものだった。 まずは、 誰がその言葉を言ったのか、 という事について各所で揉め事が生じる。 「ふざけやがったのはお前か!?」「見ろ、 我々の神が発言なされた!」「神である俺を差し置いて、 誰が言った!?」 などなど、 それぞれの立場で好き勝手に騒ぎ立てた。 しかし次第に、 「すべての個体がその声を聞いた」という事実が明らかになり、 彼らは一筋のまばゆい可能性に気づいた。 『 本 物 ノ 神 ナ ノ カ ? 』
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