ごめんなさい。と、ありがとう。

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「慶ちゃん、彼女送ってもらえる? さすがにここじゃぁねぇ。」 「わかった。」 そっと遥に声をかけた。 「一ノ瀬さん、一ノ瀬さん。起きて、帰るよ?」 全く起きる気配がない。 「どーする?店の前までタクシー呼ぼうか?」 タクシーをお願いして横で一ノ瀬さんの寝顔を見る。 「クスッ可愛いな。」 そっと顔に触れる瞬間、 「タクシー来たよ。」 ビクッと体が跳ね上がった。 マスターと一ノ瀬さんをタクシーに乗せて乗り込もうとすると 「慶ちゃん、狼になるのはダメだよ。」 「わかってるよ。」 なんて言いながら心拍数が上がったのを感じた。
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